普通が一番難しいのである。
かつて、心療内科にかかっていたことがあります。
自分の場合は、原因が分からなくて、
ただ当時仕事が異動になったばかりなので
仕事のストレスかと思っていたのですが、
当時の先生にぽつりと言われました。
「あなたの両親は歪んでいるね」
それは当時の自分にとって
なぜかものすごく衝撃的な発言でした。
「片や子供を放置し、片や異常に束縛する。
とても歪んでいる。発言が普通ではない。
それなのに、その両親に育てられたあなたは
不思議なまでに『普通』で『まとも』だ。
・・・その家で、生きづらかっただろう」
自分はそれまで、自分がまともではないと思っていました。
ただ、他者に指摘されて。
自分は、あの家で、生きづらかったのか、と。
その時初めて知った時の衝撃ったら。
結果、自分が家を出ることに繋がったし
(これは会社が気を遣ってくれたのも大きかった)
あの心療内科の先生には感謝しています。
内科的な原因がないか全部調べた上で
心療内科の方での受け入れを用意してくれたし、
結局いつしか仕事で休みが取れずに
病院に行けなくなったのですが
その病院でのカウンセリングは
のちの自分に大きな影響を与えてくれました。
というわけで、家でも仕事でも
自分が歪んでいると思っている人は
一度立ち止まって、専門家に話を聞いてもらうのも
よいのではないかなというお話。
自分のとってあの分岐点がなければ、
今東京にはいないと思う。