そして世界はぐるりとまわる

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過信とはいつも人を飲み込むものだから

知床の観光船事故について

ようやく社長会見が行われましたが

会見をするタイミングの判断としては遅すぎる。

内容もお粗末でしたね。

 

www.fnn.jp

 

ワンマン社長であるがゆえに

海の知識があり安全を気に掛ける人間は会社に残らなかったのか。

そしてこの会社一つのせいで、知床観光がよくない方向に

注目を浴びているのは、道産子としてやりきれないです。

 

知床は夏でも寒い場所です。

この時期に海に落ちた場合、生存のタイムリミットは

2時間だと思います。

あと場所が悪すぎる。

知床半島は自然の場所です。

運よく陸に上がれたとしても、

今度は熊に襲われる可能性がかなり高いです。

知床を陸側から観光、トレッキングする場合でも

まず熊に関する話はされるぐらい陸も危険です。

今回の場合、「陸に近ければ、陸にさえ上がれれば」という選択肢が

生還の確率を必ずしも上げるものではないというのが

自然が残っているが故の現実です。

 

同じ観光船業を営んでいる方が、また漁師の方が

引き続き捜索に協力してくださっているとのこと。

GWの観光船運航を見送る会社もあるという話で

コロナ明けの観光シーズン、

地元に大きな負担がかかっている事実を嘆かずにはいられません。

斜里町長が遺族取材対応のマスコミに対し異例のお願いを

おこなったとのこと。

観光地の町長としてまたマスコミの前に出る責任のある立場として

口にしてくださったことは評価していただきたい。

でも本来遺族に対してのマスコミ対応を控えていただきたいと

お願いをするべきは、運航会社の社長だったと思います。

速やかに記者会見を行い、遺族ではなく自分が一手に

マスコミ対応を引き受けるという対応ができる会社であれば

このような事故は起こっていなかったのではないか。

そう思うと非常に残念です。